八ヶ岳山麓散策 R1.9.3 | nemophy photo-blog

nemophy photo-blog

花などを記して残す雑記帳

9月3日(火)は休暇を取って、また八ヶ岳山麓を訪れました。

 

この時期に咲くある花を探すためでしたが、手掛かりは図鑑やネットの漠然とした情報しかありません。

ただ、昨年と今年の夏に山麓を歩いたことで、咲いていそうなエリアを自分なりに絞り込んでみました。

登山道脇だけでなく、離れたところも持参した双眼鏡で確認しながら歩きました。

 

 

ミヤマモジズリ

 

 

 

 

 

 

 

 

たくさん花をつけている立派な株がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コナスビ

 

 

 

 

 

ミヤマウズラのつぼみ

 

 

 

 

 

ホソバトリカブト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホタルサイコ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイジンソウ

 

 

 

 

 

オクヤマコウモリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉柄には翼が張り出し、葉柄の基部は耳状に茎を抱きます。

 

 

 

 

 

マルバダケブキ

 

 

 

 

 

 

林下を探索していると、登山道を上がって来られた方に声を掛けられました。

 

「きのこですか?」という問いかけに「花を探しています。」と答えると、その方の口から、まさに探している花の名前が出ました。

そして、咲いている場所に案内してくださるとのことでしたので、お願いすることにしました。

心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

ここから近いところのようで、私の絞り込んだエリアでよかったようです。

何故このあたりに咲いているのが分かったんですかと聞かれました。

貴重な植物なので、具体的な場所は口外しないでほしい(SNSに載せるなどしないでほしい。)とのことでした。

八ヶ岳山麓に咲くという情報は一般の図鑑(「山渓ハンディ図鑑 山に咲く花」など)にも掲載されていますので、そこまでの情報とさせていただきました。

 

 

 

もったいぶった書き方をしまして申し訳ありません。

探していた花は、トラキチランです。

その花は、苔むした薄暗い森の中で咲いていました。

 

 

 

草丈10~20cmの腐生植物(菌従属栄養植物)です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トラキチランは花柄子房がねじれないため、唇弁が上側についています。

唇弁は、縁が細かく縮れ、淡紅色で隆起部分があり、3裂します。

中央裂片が大きく、側裂片は基部で小さく裂けます。

そのすぐ後ろにぼってりした唇弁の距があって直立します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下の写真の株は、案内いただいた場所とは違うところで咲いていたのを見つけました。

 

一つしか花をつけていませんが、開花したばかりのきれいな花です。

唇弁の下、中央のずい柱に白い花粉塊が見えます。

 

 

 

 

タコに似ていると言われる花ですが、直立する唇弁の距がタコの頭に見え、後ろから見るとふくらんだ子房が頭に見えます。

そして、やじろべえ状に左右に伸びた2個の側萼片、下向きの2個の側花弁と1個の背萼片、唇弁の2個の側裂片の計7個(8本には1本足りない)がタコの脚(正確には触腕)に見えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここでは、トラキチランよりも広いエリアでタカネフタバランも咲いていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

nemophy photo-blog